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2013/10/23

コーヒーに罪はない

大阪の端っこに、変わった喫茶店があるときいたので、行った。
 
八尾 ザ・ミュンヒ


ネットや雑誌などで、クレージーとしか表現できない文言で評価されたいた。

一杯のコーヒーを出すのに1時間かかる
100ml入れるのに1kgの豆を使う
20年樽で寝かしたコーヒー(一杯75000円、ひとさじ1500円)
価格帯は1000円以上
500万円のマイセンのカップでコーヒーが飲める

営業時間がAM7:00~AM3:00(ラストオーダーAM1:00)

世界に数台しかないバイクが店内においてある。

などなど…。

会社の先輩は、
「何も言わんから、いってみたら?}
と、勧めているのやら、どうなのやら、
分からん口調で評価を言っていた。

~~~~~~~~

八尾の市街地からずいぶん離れたところにその店はあった。

店構えは、現代風カフェとは程遠い、
昭和70年代の雰囲気をそのまま押し込んで、
コーヒーで煮詰めたかのような、
いかにも純喫茶。
(コーヒー以外のドリンク類は一切ない!)

店に入ると親父が、
「はじめて?にがいのでええ?」
ときいてきた。

えーまーはー

と答えると、
勝手にメニューの中から
『当店独自のコーヒー「スパルタン 苦味の超ストロング」@1200-』
が選択された。

選択されてから、
単価50円はしそうなメニューを私に、
半ば強引に渡し、もって帰るように言ってきた。
(順番逆やろ?!?!)

さらに、400円(メニューにかかれてあった)するステッカーを一枚くれた。

平日ともあって先客は2組
一組は男性一人
もう一組は男女の二人

どうやら男女は、数分前に入ったみたいで、
男が頼んだものと同じものを親父は、私に押し付けた模様。

冒頭に書いたように、一時間かけて出てくるのかと思っていたら、
わたしのは数分で出てきた。

話を聞くと、私のは4時間かけて出すから、まとめて作って、
それを分けて提供するそうな。


コーヒーは粘性を持つくらい濃い。

濃いけど,
えぐくない。
強烈な苦味のが瞬間的に通り過ぎ、
甘みがやってくる。

時間がたっても胃もたれのようなこともない。

本当に不思議で、
すごいもんです。

しかし、、、
あまりに濃かったせいか、
カフェイン中毒のような、
軽く酔ったような感覚に…。

~~~~~~~~

しかしまあおやじの話…、

この味にいたるために…とか、
最近の喫茶店は…とか、
親氏の御託がすごく…。

さらに輪をかけて男女ペアーの、
40手前っぽい女性が、自分の身の上話を絡めながら、
おやじを煽る。

どうも女性は常連で、
どこぞかの、美術館の客員教授で、
経営者で…。


その女性のおかげもあって、
おやじは機嫌がよくなったのか、
18年物のコーヒーをスプーン一杯の半分の半分程度くれた。

まろやかな味、
フルーティーで、
苦味も少しある。

リキュールみたいなものだった。

結局、約三時間そこにいた。

帰りに、店の外までおやじは見送ってくれた。

わたしがカブ90に乗っていることを知ると、
「わたしね~、カブ好きなんですわ…(おやじもカブを持っている…的内容)」

で最終的に、追加で2枚ステッカーをいただいた。
カブに張れということだろう。
(このレベルになるともう、往年のFM802か?!?!?)

~~~~~~~~

おやじは、特に食べログを猛プッシュしていた。

「うちは評価者に対して☆5がこれだけいる。
この割合は日本一だ!!」

この話は、市役所から電話がかかってきても、
役人相手にしていた。

さらに…。
「あんさんも書いてくださいよ、
ウチの評価をしたことが、
一種のステータスみたいなもんでっさかい。」

(へそ曲がりな私
「ブログで代用するから、食べログになんか、
絶対書いてやるものか!!」と…。)


私は食べログを信頼していないが、
さらに信頼度が薄れた。

~~~~~~~~

コーヒーという次元を超越した芸術作品を飲むことができた。
コーヒーだけなら、通うと価値がある。

しかし、それを取り巻く環境が、良さを打ち消すくらい悪かった。

次回いくとしたら、おやじには静かにしていただきたいと、
切に願う。


まあ、親父も悪気はないはずで…。
でないと、あの味は出ない。

コーヒーに罪はない

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