八尾 ザ・ミュンヒ
ネットや雑誌などで、クレージーとしか表現できない文言で評価されたいた。
一杯のコーヒーを出すのに1時間かかる
100ml入れるのに1kgの豆を使う
20年樽で寝かしたコーヒー(一杯75000円、ひとさじ1500円)
価格帯は1000円以上
500万円のマイセンのカップでコーヒーが飲める
世界に数台しかないバイクが店内においてある。
などなど…。
会社の先輩は、
「何も言わんから、いってみたら?}
と、勧めているのやら、どうなのやら、
分からん口調で評価を言っていた。
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八尾の市街地からずいぶん離れたところにその店はあった。
店構えは、現代風カフェとは程遠い、
昭和70年代の雰囲気をそのまま押し込んで、
コーヒーで煮詰めたかのような、
いかにも純喫茶。
(コーヒー以外のドリンク類は一切ない!)
店に入ると親父が、
「はじめて?にがいのでええ?」
ときいてきた。
えーまーはー
と答えると、
勝手にメニューの中から
『当店独自のコーヒー「スパルタン 苦味の超ストロング」@1200-』
が選択された。
選択されてから、
単価50円はしそうなメニューを私に、
半ば強引に渡し、もって帰るように言ってきた。
(順番逆やろ?!?!)
さらに、400円(メニューにかかれてあった)するステッカーを一枚くれた。
平日ともあって先客は2組
一組は男性一人
もう一組は男女の二人
どうやら男女は、数分前に入ったみたいで、
男が頼んだものと同じものを親父は、私に押し付けた模様。
冒頭に書いたように、一時間かけて出てくるのかと思っていたら、
わたしのは数分で出てきた。
話を聞くと、私のは4時間かけて出すから、まとめて作って、
それを分けて提供するそうな。
コーヒーは粘性を持つくらい濃い。
えぐくない。
強烈な苦味のが瞬間的に通り過ぎ、
甘みがやってくる。
時間がたっても胃もたれのようなこともない。
本当に不思議で、
すごいもんです。
しかし、、、
あまりに濃かったせいか、
カフェイン中毒のような、
軽く酔ったような感覚に…。
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しかしまあおやじの話…、
この味にいたるために…とか、
最近の喫茶店は…とか、
親氏の御託がすごく…。
さらに輪をかけて男女ペアーの、
40手前っぽい女性が、自分の身の上話を絡めながら、
おやじを煽る。
どうも女性は常連で、
どこぞかの、美術館の客員教授で、
経営者で…。
その女性のおかげもあって、
おやじは機嫌がよくなったのか、
18年物のコーヒーをスプーン一杯の半分の半分程度くれた。
まろやかな味、
フルーティーで、
苦味も少しある。
リキュールみたいなものだった。
結局、約三時間そこにいた。
帰りに、店の外までおやじは見送ってくれた。
わたしがカブ90に乗っていることを知ると、
「わたしね~、カブ好きなんですわ…(おやじもカブを持っている…的内容)」
で最終的に、追加で2枚ステッカーをいただいた。
カブに張れということだろう。
(このレベルになるともう、往年のFM802か?!?!?)
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おやじは、特に食べログを猛プッシュしていた。
「うちは評価者に対して☆5がこれだけいる。
この割合は日本一だ!!」
この話は、市役所から電話がかかってきても、
役人相手にしていた。
さらに…。
「あんさんも書いてくださいよ、
ウチの評価をしたことが、
一種のステータスみたいなもんでっさかい。」
(へそ曲がりな私
「ブログで代用するから、食べログになんか、
絶対書いてやるものか!!」と…。)
私は食べログを信頼していないが、
さらに信頼度が薄れた。
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コーヒーという次元を超越した芸術作品を飲むことができた。
コーヒーだけなら、通うと価値がある。
しかし、それを取り巻く環境が、良さを打ち消すくらい悪かった。
次回いくとしたら、おやじには静かにしていただきたいと、
切に願う。
まあ、親父も悪気はないはずで…。
でないと、あの味は出ない。
コーヒーに罪はない
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